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100時間でマスター株式投資初心者連載

100時間で株式投資をマスター Vol.4

Vol.2 では、決算書の入口を、売上高・営業利益・純利益の3つに絞って見ました。今回の Vol.4 では一歩踏み込み、会社の「お金にまつわる3つの表」を、やさしく読み解いていきます。

決算書は、いわば会社の健康診断書です。3つの表を順番に見れば、その会社が「ちゃんと稼ぎ、無理をせず、現金を回せているか」が見えてきます。

Part1 決算書は3つの表でできている

会社の決算書(財務諸表)の中心になるのは、次の3つです。

損益計算書(P/L)は、どれだけ儲けたかを示します。貸借対照表(B/S)は、何を持ち、いくら借りているかを示します。キャッシュフロー計算書(C/F)は、現金がどう動いたかを示します。

この3つは、いわば「成績・体格・血流」のような関係です。それぞれ違う角度から、同じ会社を映し出しています。

だからこそ、1つだけで判断せず、3つを合わせて見ることが大切です。

Part2 損益計算書(P/L)——稼ぐ力を見る

P/L は、一定期間の儲けを示す表です。ここで注目したいのが「段階利益」です。

売上高から原価を引いたものが「売上総利益(粗利)」。そこから人件費などを引いたものが「営業利益(本業の儲け)」。さらに利息なども反映したものが「経常利益」。そして最後に残るのが「純利益」です。

なかでも特に重要なのが、営業利益です。本業の実力を、そのまま映し出すからです。

もし売上は伸びているのに営業利益が減っているなら、要注意。コスト増や、値下げ競争のサインかもしれません。

Part3 利益率で「質」を見る

金額だけでなく「率」に目を向けると、会社の“質”が見えてきます。

代表的なのが「売上高営業利益率」(営業利益÷売上高)。これは、売上のうちどれだけが本業の利益として残るかを示します。

同じ売上1,000億円でも、利益率5%の会社と20%の会社では、稼ぐ効率がまるで違います。

ただし、標準的な水準は業種によって異なります。だから比べるときは、同業他社と見比べるのが基本です。

この利益率が年々上がっていれば、それは競争力が強まっているサインといえます。

Part4 貸借対照表(B/S)——体力と安全性を見る

B/S は、ある時点での財産と借金の一覧表です。

左側に資産(現金や設備など)が並び、右側に負債(借金)と純資産(返さなくてよい自分のお金)が並びます。

注目したいのは「自己資本比率」(純資産÷総資産)。この数字が高いほど、財務は安定しています。

あわせて、「流動比率」も見ておきましょう。これは、すぐ使える資産で短期の借金を返せるかを示すもので、当面の資金繰りの安全度が分かります。

借金が即・悪いわけではありません。ただし、過大な借入は不景気に弱くなる点は覚えておきましょう。

Part5 キャッシュフロー計算書(C/F)——現金の流れを見る

利益が出ていても、手元の現金が足りずに倒れてしまう。これが「黒字倒産」です。それを見抜くのが、C/F の役割です。

C/F は、3つの区分でできています。

営業C/F は、本業で稼いだ現金。プラスが健全のサインです。投資C/F は、設備やM&Aへの支出で、成長企業はマイナスが多くなります。財務C/F は、借入や配当など、資金調達の動きを示します。

理想は、営業C/F がしっかりプラスで、その範囲内で投資をまかなえている状態です。

もし利益と営業C/F が大きくかけ離れているときは、その中身を確認しましょう。

Part6 3表をつなげて読む

3つの表は、互いに連動しています。

P/L で利益が出る → B/S の純資産が増える → C/F で現金が積み上がる。これが、健全な循環の形です。

逆に、利益は出ているのに営業C/F が弱く、借金(財務C/F)で穴埋めしているなら、注意が必要です。

数字を単独で見るのではなく、「稼ぎ・体力・現金」がそろって良い方向を向いているか。これを確かめることこそ、決算書を読む醍醐味です。

Part7 まとめと次の一歩

決算書は、「P/L で稼ぐ力、B/S で安全性、C/F で現金力」をセットで見る。これが基本です。

最初は、各表の代表的な1〜2項目だけでも十分。慣れていくほど、会社の物語が、数字の中から立ち上がって見えてくるはずです。

次回 Vol.5 では、買うタイミングのヒントになる「チャートで考える——トレンド・移動平均・出来高・ローソク足の実践」を解説します。どうぞお楽しみに!

※本記事は教育・情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を勧めるものではありません。投資の判断は、ご自身の責任でお願いいたします。

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※ 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入・売却を勧誘するものではありません。 投資判断はご自身の責任で行ってください。